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長所と短所は表裏一体

個性、感性、長所を伸ばそう
03 /24 2019
「長所は同時に短所であり、短所は同時に長所でもある」

 この言葉の意味が分かりますか?


 自分の長所を知り、それを生かすことは、より良い人生を歩む上で不可欠です。

 また、組織をまとめるときには、人をまとめる必要がありますが、人をまとめるときには、それぞれの長所を見抜き、それを生かす形でまとめる必要があります。

 ですから、自分や他人の長所を知ることは、とても重要なことなのですが、人は、得てして短所に目を向けてしまいます。


 ですが、先ほど言ったように、長所は同時に短所であり、短所は同時に長所でもあります。

 例えば、「大きなカバン」があるとします。

「大きなカバン」の長所は、「大きいこと」です。

「大きいから、たくさんの荷物を運ぶことができる」、これが長所です。

 ですが、この「大きい」というのが短所にもなります。

 まず、運ぶのが大変ですし、使わないときは、収納するスペースを多く必要とします。

 旅行用の大きなスーツケースは、その典型だと言えます。


 逆に、「小さいカバン」の長所は、「小さいこと」です。

「小さいカバン」は、持ち運びが便利ですし、使わないときも、収納するスペースに困りません。

 ですが、小さいので、当然、少しの荷物しか運ぶことができません。つまり、「小さいこと」が短所になるわけです。


 このように、「長所と短所は表裏一体」なのですが、これは、もちろん人間にも当てはまります。

 例えば、「積極的に行動する人」がいるとします。

 この人の長所は、「積極的」なところです。

 ですが、「積極的に行動する」というのは、見方を変えると、「じっくり考えることができない」ということでもあります。

 逆に、「じっくり考えることができる人」は、「じっくり考えることができる」のが長所ですが、見方を変えると「消極的な人」になります。

「話し上手」は、見方を変えると「調子がいい人」「八方美人」になりますし、「寡黙な人」は、「つまらない人」になります。

 この他、どのような長所でも、見方を変えると短所になりますし、どのような短所でも、見方を変えると長所になるのです。


 このようなことを頭にいれておくと、自分や他人の長所を見つけやすくなるのですが、特に、「人の長所を見抜く」というのは、人をまとめる上で、つまり、組織をまとめる上で不可欠なので、昔の人も徹底して行なっています。


 戦国武将の武田信玄は、人を使うのがとても上手かったようです。

 信玄の家来に、岩間大蔵左衛門という人がいました。

 彼は、非常に臆病だったので、周りの人は、みんな「あんな臆病者には扶持を与えるべきではない。早く暇をお出しになればいいのに」と言っていた。

 信玄は、そんな彼に「内部スパイ」のような役を与え、「すべて家中の悪事を内定し、わしに報告せよ。もし隠していることが分かったら、お前を死罪にするぞ」と言った。

 大蔵左衛門は、もともと臆病者だから、死罪になることを恐れて、何もかも聞き出して信玄の耳にいれたから、これはこれで立派に役立ったということである。

 信玄は、「臆病」という短所を上手く活用したのです。


 その信玄は、こう言っています。

「自分が人を使うのは、人そのものを使うのではなく、その人の特徴とする業(わざ)を使うのだ」と。


 徳川家康にまつわる話もあります。

 ある戦いのとき、日向大和(ひなたやまと)の相備衆七人が、一度も戦場に駆け出さなかった。

 家康は、「あの者どもは臆病だ。改易せよ」と言った。

 今井九兵衛は、「臆病な振る舞いもっともなことです。信玄の家来であった時代にも、あの者たちは一度も戦場の功をたてたことはありません」と言った。

 家康は「それほどの者ならば、なおのこと役に立つまい」と言った。

 九兵衛は、「しかし、信玄はことのほか厚い待遇をしておりました。臆病者は方々へ使いに出しておられました。勇猛な者は、使いにやられた後に合戦にでもなれば、使いにやられたことを不満に思います。ところが臆病者は、喜んで使いに出かけます。使いにいった先の関所や舟渡しで、なにかいざこざがおこるときは、たとえ頭をぶたれるような侮辱にあっても、我慢して使いの任務を一段と上手くやってのけるということで、厚く待遇しておられたのです」と言った。

 家康は手をうって「なるほど、もっともなことだ」と言って、その臆病者を使者の役として召し使った。

 このように、家康も、「臆病」という武士にとっては致命的な短所を、有効に活用したのです。


 このように、「長所は同時に短所であり、短所は同時に長所でもある」ということを理解していれば、長所を見つけやすいですし、それができるので、「人をまとめること」も「自分の人生をより良くすること」もできるのです。

 自分や相手の長所を知るためには、まず、「自分や相手を肯定的に捉えること」「自分や相手のいい部分に目を向けること」が根本です。

 そして、「長所と短所は表裏一体」ということを考えれば、長所が見えてくるのです。


 あなたは、自分の長所、短所を理解していますか?

 身近にいる人の長所、短所を理解していますか?

 それらを理解すれば、あなたは、自分の人生を、より良いものにすることができるのです。


 ※長所とは、「人と比較して勝っている能力」のことではなく、「その人の様々な能力の中で、特にすぐれている能力」のことなので、誰にでも長所はあります。

 例えば、自分以外は、みんなテストの点が、どの教科も90点以上で、自分だけ、国語35点、算数57点、理科42点、社会46点だったとします。

 この人に長所はないのかというと、そんなことはありません。

 この人の長所は、算数です。

 人と比較して勝っていようが、劣っていようが、生きていくためには、自分の長所(自分の様々な能力の中で、特にすぐれている能力)を生かすしかありません。

 この人の場合、基本的には算数の能力に着目し、それを生かして生きていくのがいいということです。



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伊藤 豪

こんにちは、大和思想の著者、共存共栄研究センター代表の伊藤豪です。
当ブログでは、大和思想について、ブログ形式で説明したいと思います。

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